菓子とは昔、木の実の熟したものを指すものでした。菓子の「菓」は果物を、「子」は種子を意味し、はじめ は「果子」と呼ばれていました。奈良時代、遣唐使によって伝えられた「唐菓子」は小麦粉などの穀類の粉に甘味や塩を加えてこね、様々な形状にして油で揚げたものでした。日本では、採れたものをそのままか、干すぐらいのものでしたから、材料を加工して調理を施した唐菓子の伝来は、まさに菓子の歴史に革命を起こす出来事でした。臨済宗を伝えた栄西は、茶の種を日本に持ち帰り、栽培方法を広めた人物で、喫茶流行のきっかけをつくりました。信長、秀吉の時代には、茶道文化の発展とともに茶菓子の文化が繁栄します。戦国時代から江戸時代になり、平和がもたらされたことから、菓子作りに力を注ぐことができるようになり、菓子は飛躍的に発展していきます。活気を増した江戸文化は、やがて京菓子に対し、より庶民的な菓子を生み出していきます。この時期、すでに和菓子の技術は現在とほぼ同じレベルに達していました。節句を祝う習慣が広く浸透し、庶民の間でその日を祝うための菓子が多く誕生しました。ひな祭りの菱餅や、端午の節句のちまきと柏餅、ぼた餅は、江戸時代後期に定着したとされています。和菓子は、いろいろな文化との交流の中で、日本人が材料や技術を取り入れ、日本人の生活に合う形へと変化させ、長い年月をかけ進化させて来たものと言えます。そんな和菓子の素晴らしい歴史の中で、今や和菓子離れが起こっています。和菓子が身近に、そして、和菓子作りがケーキやクッキーを作るのと同じように、生活の中の一部に取り入れられるよう、可愛く、楽しく、美味しく、簡単に作れるように考案されたのがデコ和菓子です。
※ここでは、簡単に家で作ることを考えた材料をあげておきます。
※専門的な道具は高額である場合があるため、デコ和菓子教室では、100円ショップで買えるもので代用したりしています。
和菓子は、職人さんや専門家にしか作れない難しいものと思われがちですが、家庭で、30分で簡単に作れます 。デコ和菓子はレンジで簡単に作れるため、ケーキやクッキーと同じように、料理教室で教えることが可能になりました。洋菓子より簡単に、失敗なく簡単に作ることができます。また油や乳製品を使わず植物素材を中心に使うため健康意識の高い人にも訴求力が高まります。今までにない、デザイン性の高い和菓子は、見た目にも華やかで話題性にも富み、教室のアピールポイントになります。まだまだ教えている教室が少なく差別化しやすいです。日本の祭事や文化との関連性も高く、伝統文化に関心のある人たちを取り込むことで生徒の対象が広がります。季節感を出しやすいので定期的にレッスンに参加するきっかけにもなりますね。海外のお客様も多くなってきている現代において、和菓子レッスンを取り入れる事は、とても魅力的なお教室展開になります。
デコ和菓子認定講座 課題作品例(他8作品 計16作品)